対称の話
MATHEMATICS
数学 《中学1・2年生対象》
突然ですが、“美しいもの”と感じた瞬間を思い出してください。絵画の世界では、人の顔を描くとき、左右対称であることは美しさの大切な要素の一つとされているようです。
対称とは、ある線や点を中心に、左右や上下または回転させた図形が同じ大きさ・形であることです。生物の姿形においても美しいとされるものであると同時に、図形においても不思議な性質を示すことがあります。
今回は、その不思議さを、数学的視点から示していきます。
対称とは美しさの要素なんだね!
【ここがポイント】
まずは、対称の二つの性質を紹介します。
■線対称・・・ある線分を中心に、左右または上下が等しい図形であること。
■点対称・・・ある点を中心に回転させても等しい図形であること。
上の二つが対称の種類です。中学校1年生では、それぞれの対称にあてはまる図形を答える問題が定期テストによく出ます。たとえば、線対称な図形は《円・正方形・長方形・ひし形・星・正○角形など》があります。点対称な図形は《円・正方形・長方形・ひし形・星・正○角形・卍型・N型など》があります。
<例題> 反比例y=12/xの上に、x座標が2である点Aと原点を中心に対称な点Bと結んだ直線ABの式を求めなさい。
《解法》
まず点Aの座標を求めることができます。y=12/xの上に点Aはあるので、x=2を代入します。すると、y=12/2=6と求めることができます。
この点A(2.6)が原点を中心に対称なので、点対称となります。点対称ですので、図のように点B(-2.-6)と求めることができます。
よって、直線ABはy=ax+bにA(2.6)とB(-2.-6)を代入すればいいので、a=3、b=0と求められ、y=3xが答えとなります。
図形が関数にも応用されたね!
このようにテストでは、図形の性質が、関数などに応用されて出題されることが多いです。
確実に得点するためにも、これらの性質を身につけておく必要があります。中学1年生の内容といえども、あなどれない理由がここにあるわけです。
線対称・点対称の性質をキチンとおさえる!
対称は関数などと組み合わされて出題されるので、練習を積む!
経験することが必要だね!
中学1年生からの積み重ねが重要だね! |