- 中学1年生
- 前期中間テスト
植物
植物では、「花のつくり」「植物の分類」について学びます。それぞれに細かな名称とはたらきがあります。特に、絵を見て部位やはたらきを答える問題は必ず出ます。また、実験器具の取り扱い方を正しく身につけておく必要があります。
種類によるからだのつくりの違いを正しく把握しましょう!
ルーペの使い方
持ち運びしやすい特徴があります。観察するものが動かせる場合は、ルーペを目に近付けたまま、観察物を前後に動かし、ピントを合わせます。
双眼実体顕微鏡
両目で見て、立体的に観察したい場合など、くわしい観察に適しています。
双眼実体顕微鏡の使い方
接眼レンズを目の幅に合わせてから、粗動ねじをゆるめ、鏡筒を上下させてピントを合わせます。次に片目ずつ、それぞれ違うねじをまわしながらピントを合わせます。右目でのぞきながら微動ねじを回してピントを合わせたら、左目でのぞきながら視度調節リングを回しながらピントを合わせます。
顕微鏡
片目で観察し、もう片方の目でノートなどにスケッチしながら観察します。拡大率が高いため、植物や動物の細胞の観察などに向いています。
顕微鏡の使い方
対物レンズを最も低倍率にした状態で、反射鏡としぼりを調節し、視野を明るくします。次に、横から見ながら、プレパラート(スライドガラスにカバーガラスをかけ、観察物を固定したもの)に対物レンズを近づけ、調節ねじを回してプレパラートを少しずつ離しながらピントを合わせます。さらにくわしく観察する場合は、高倍率の対物レンズにして、見やすい明るさ・ピントに調節します。
拡大倍率の求め方と見え方
接眼レンズの倍率×対物レンズの倍率で拡大倍率を求めます。高倍率になるほど視野が狭く、暗くなります。
めしべ
めしべは、「柱頭・花柱・子房」をまとめたものを指します。柱頭は、めしべの先端部にあり、花粉がつきやすいように、粘液状のものがついています。
おしべ
おしべは、「やくと花糸」をまとめたものを指します。やくは花粉の入った袋で、細い糸のような花糸によって支えられています。
花弁
いわゆる「花びら」のことで、昆虫などを引きよせるため、目立つ色と香りを持つ植物が多いのが特徴です。
がく
元は花弁で、花びらを支えるはたらきがあります。
やく
花粉がつまっている場所で、必要な時期になると花粉を出します。
柱頭
めしべの先端部のことで、花粉がつきやすいように粘液状のものがついています。ここに花粉がつくことを「受粉」といいます。
胚珠
受粉後、受精すると種子をつくる場所で、胚珠が子房に包まれた植物を「被子植物」、包まれていない植物を「裸子植物」といいます。
子房
受粉後、受精すると果実になる場所で、胚珠を包んでいる植物と子房がない植物があります。
被子植物
タンポポ・アブラナ・サクラ・エンドウなどの植物のことで、胚珠が子房の中にある特徴があります。
裸子植物
マツ・スギなどの針葉樹や、イチョウ・ソテツなどの植物のことで、子房が無く、胚珠がむきだしになっています。おしべだけを持つ花である雄花とめしべだけを持つ花である雌花に分かれるものが多いのが特徴です。
受粉
花粉がめしべの先端の柱頭につくことをいいます。これによって、花粉管が胚珠まで伸び、受精が行われ、脂肪は果実に、胚珠は種子になります。
マツの特徴
マツは裸子植物で、よく観察する植物です。また、マツは風を使って受粉する「風媒花」であるため、花粉には空気袋がつき浮きやすい工夫がされています。
マツの雄花
マツの雄花は、雌花の下につき、雄花のりん片には空気袋のついた花粉がつまっています。これによって、風の力で受粉することができます。
マツの雌花
枝の先端につき、雌花のりん片には、胚珠がついています。受粉後は、胚珠が少し大きくなり、胚珠が種子になります。種子も風の力で遠くに飛べるようなつくりとなっています。
まつかさ
まつかさは、受粉後、種子を作り、遠くに飛ばすことのできる状態になったものをさします。多くの場合、りん片が開いた状態になっています。
次の問いに答えなさい。
顕微鏡で、使う2種類のレンズのうち先に取り付けるレンズの名前は何か
接眼レンズ
顕微鏡の倍率を高めると、視野の明るさはどうなるか
暗くなる
2つのレンズにより立体的に観察できる顕微鏡を何というか
双眼実体顕微鏡
胚珠が子房に包まれている植物を何というか
被子植物
胚珠がむき出しになっている植物を何というか
裸子植物
被子植物で、花粉が柱頭につくことを何というか
受粉
被子植物が受粉した後、胚珠と子房はそれぞれ何になるか
胚珠:種子 子房:果実
裸子植物のりん片の中の花粉が入っている袋を何というか
花粉のう
植物の根や葉のつくり
植物の根や葉のつくりは、「単子葉類」「双子葉類」などの分類によって様子が変わります。絵を活用しながら、名称やはたらきを身につけましょう。
植物を様子によって正しく分類しましょう!
双子葉類のつくり
双子葉類の植物は根は「主根と側根」、葉は「網状脈」、茎の断面は「形成層がある」のが特徴です。
主根と側根
双子葉類の根は、太い主根とまわりの細い根である側根で構成されています。
網状脈
双子葉類の葉は、網目になっている網状脈になっています。
道管
根から吸い上げた水分や養分を通す管を「道管」といいます。
師管
葉で作った養分を通す管を「師管」といいます。
維管束
道管と師管がとなり同士にくっついたものを「維管束」といいます。特に道管が重要なため、常に内側に位置する特徴となっています。
形成層
双子葉類は、形成層という層を作り続けることによって、茎を太くするはたらきがあります。これが木の年輪になります。
単子葉類のつくり
単子葉類は、根は「ひげ根」、葉は「平行脈」、茎の断面は「形成層がない」のが特徴です。
ひげ根
単子葉類の根は、「ひげ根」で、細い根がひろがった様子になっています。
根毛
根毛は、土中の水分や養分を吸い上げる毛のような部位をいいます。
平行脈
単子葉類の葉は、葉脈が「平行」で、細長い葉になる特徴があります。
気孔
葉にある「気孔」は、体内の余分な水分を出す(蒸散作用)場所で、この力を使って根から水分や養分を吸い上げる力を生んでいます。
光合成
葉にある「葉緑体」では、日光を使って、「水と二酸化炭素」から「栄養と酸素」を作り出す「光合成」を行っています。
次の問いに答えなさい。
双子葉類がもつ根のつくりを何というか
主根と側根
根の先端にある、根の表面積を大きくし、効率よく水や養分を吸収している部分を何というか
根毛
砂糖を試験管にとり、ガスバーナーで加熱するとどうなるか
変化しない(液体になる)
根のつくりで、水や水に溶けている養分が通る管を何というか
道管
道管と師管が束になった部分を何というか
維管束
維管束が輪状に並んでいる植物は双子葉類と単子葉類のどちらの特徴か
双子葉類
葉の中の細胞にある光合成の行う部分であり、緑色の粒を何というか
葉緑体
葉の裏側に多くあり、気体の交換を行う穴を何というか
気孔
植物のなかま分け
植物には、「花の咲く植物」と「咲かない植物 」のような分類があります。それぞれの特徴を理解しましょう。
植物の分類を正しく覚えましょう
合弁花と離弁花
「アサガオ」などのように、花びらが1つになっているものを「合弁花」といい、「アブラナ」などのように、花びらが1枚ずつ離れているものを「離弁花」といいます。また、タンポポは1つ1つが花となっている「集合花」に分類されます。
シダ植物
シダ植物は、種子をつくらず「胞子」でふえる植物で、根・茎・葉の区別があり、維管束があります。
胞子
種子とはちがい、細かい葉の裏側の「胞子のう」にできるなかまをふやすための物質です。主にしめった場所で胞子は発芽します。
コケ植物
雄株と雌株に分かれているものが多く、維管束はありません。水は体の表面全体から吸収します。体全体に葉緑体があり、光合成を行います。 シダ植物とちがい、根・茎・葉の区別がありません。
藻類
藻類には、海水中に生息するものと、川や湖などの淡水中に生息するものがあります。ミカヅキモ・ケイソウ・アオミドロは淡水に生息する藻類で、ワカメ・コンブ・ヒジキ・ノリなどは、海水に生息する藻類です。
次の問いに答えなさい。
双子葉類で花弁のもとのところがくっついている植物を何というか
合弁花
種子をつくらないで胞子によってなかまをふやしている植物を何というか
胞子植物
根・茎・葉の区別がある胞子植物を何植物というか
シダ植物
胞子植物の中でしめった地面に群がって生える事が多く根・茎・葉の区別がない植物を何植物というか
コケ植物