昔からある発酵の神秘に触れよう!
おいしくつくろう!!
楽しみにしてね!!
#5
楽しいおいしい!縄文パンを作ろう!
今回の理科実験は、我々のご先祖さまが食べていたであろう縄文パンを作る実験です!昔からある材料から、簡単に作れてしまう縄文パン!昔から『発酵』という考え方もあったようです。
- 強力粉 250g
- 砂糖 5g
- 塩 10g
- ドライイースト 20g
- 水 200cc
今回は、縄文パンということで、強力粉を使います。これの他に、中力粉・薄力粉・浮き粉などがありますが、ちがいはタンパク質の多さです。強力粉はタンパク質が多いため、食感の強いパンやパスタなどに使われます。学校給食のソフト麺にも使われています。
縄文パンの名前の由来は、簡単に手に入る素材で作れる点にあります。
《分量》
■強力粉 250g
■砂糖 5g
■塩 10g
■ドライイースト 20g
■水 200cc
量り取ったら、一気にまぜます。塩は少量でも十分味がつきますので、今回の分量の半分以下でもいいかもしれません。
量り取れたら全て入れて、まぜていきます。初めは水分が多いと感じるかも知れませんが、粉に水が行き渡るようまぜていくと、この水分量でも多すぎることはありません。根気よくまぜていきましょう。ちなみにイーストが入るとシュワシュワと音がします。発酵菌が目覚める音です。
腰を入れてまぜていきます。ポイントは手の平を使って、体重をかけていくこと。こうすると、小麦粉の粒子が水の粒子を取り込んで、水分が全体に行き渡った状態になります。水が行き渡ると、初めは手についていた生地がまとまるようになり、手に残らなくなります。そうなるまで丹念にまぜていきます。
参加した小学生が、手の握りと体重のかけ方を教わりながら、まぜました。体重をかける、ということがどれだけ単純に見えても、いざやってみるとうまくかけられないものです。『実践にまさる経験なし』とは良く言ったものですね。しかし、同時に小学生の順応の早さに驚かされました。みんなで少しずつこねたので、生地はすぐに出来上がりました。
生地が水とうまくまざると、このようになります。もうほとんど手に粉がついていません。この次は発酵させるために、生地を寝かせます。パン作りの肝は、次の寝かせにあるのです。
生地を整えたら、1時間ほど寝かせて発酵を促します。発酵には、タンパク質をうまみ成分であるアミノ酸に変え、生地そのものを長持ちさせる効果があります。何より、発酵させた食品は人間が生きる上で欠かせない腸内バランスを整える手助けをしてくれるのです。
1時間ほど経過した状態です。生地がふくらんだのがわかりますか?こうなったら発酵終了。パン屋さんなどでは、二次発酵といって、一度発酵させた後にもう一度こねて、二度目の発酵をさせるのが一般的です。よりおいしくなります。
割り箸や竹串に、うすく伸ばした生地を巻きつけたら、いよいよ最終工程です。カセットコンロで直火焼きです。一部だけ焦げないように、せっせと串を回して焼きます。このとき、生地の中にベーコンやチーズが入ると、おいしさが増します。串の手前から焼いていくのが、焼きすぎないポイントです。
こんがり焦げ目が全体についたら、できあがりです。ぷぅ~んと香ばしいにおいがただよっています。思わずかぶりつきたくなります。初めは熱いのでやけどしないようにね。外はカリカリ、中はしっとりの焼きたて縄文パンは、一生懸命こねた人だけが味わえる何とも言えない充実感がありました。 発酵の不思議さと、おいしさを同時に味わえるお得な実験となりました。発酵に使うイーストは、封を開けて時間がたつと発酵する力が弱まります。今では発酵菌を休眠状態にする技術が確立されましたが、それでも時間の経過による劣化はさけられないので、余らせないように使うのがポイントです。
楽しいしおいしいしで、お得な実験だったね。
発酵の見えない力には、驚かされました!
身の回りの発酵について調べてみてね!!