山月記 中島 敦の代表作の1つで、1942年に『文學界』に『古譚』の名で発表された彼のデビュー作です。中国唐代の伝記『人虎伝』に基づき書かれています。自尊心の高さ故に現状に満足できず、詩に執着し、ついには虎に変身してしまった男の生き様が、中島敦本人の自嘲と覚悟を語る作品となっています。
中島 敦 中島 敦は日本の昭和初期にかけての小説家です。東京大学国文科を卒業をし、32歳にて『山月記』などを発表。芥川賞候補にもなり、パラオ南洋庁の職を辞して作家生活に入ろうとしましたが、持病の喘息のためにわずか33歳にて夭折しました。没後、『李陵』や『名人伝』などが遺作として相次いで発表され、高く評価されました。 もっと詳しく